「世界一わかりやすい会計の本」がわかりやすかった
March 31, 2013
大人になったら会計のかの字ぐらいわかってないと
いけないなと思って選んだ本書籍、実にまとまっていてすんなり読み進めることができた。
世界一わかりやすい会計の本 (East Press Business)
個人的メモ
貸方・借方
覚えない。右とか左で良い
経営分析は意味がない
一般企業の80%が流動資産(1年以内に現金化・費用化できるもの)と固定資産(1年以内に現金化・費用化できないもの)、 流動負債(1年以内に支払う予定の負債)と固定負債(1年以内に支払う必要のない負債)を正しく区別していない為、 やっても意味がない。
大福帳(売掛台帳)
ツケ一覧、回収できなくなるとこまるから
火事になったら売掛台帳をもって逃げろ。
簿記一巡の流れ
- お金が絡む取引(会計取引)が発生
- 経理が「仕訳」して「仕訳帳」に記入
- 「仕訳帳」に記載された「仕訳」は、「総勘定元帳」に転記
この流れを1年間くりかえす
- 決算日「総勘定元帳」の各勘定科目の残高を集計
- この集計を元に「試算表」を作成
「試算表」とは「総勘定元帳」への転記が正しくされているかどうかをチェックするもの
- 「総勘定元帳」から「貸借対照表」と「損益計算書」を作成する
勘定科目
- それっぽいグループまとめ
- それっぽいグループにまとまらない雑費が多いと税務署が気にする
- 勘定科目は自分でつくれる
税務署
- 税額さえ正しければ勘定科目はなんだっていい
- 「仮払金」や「仮受金」などなんだかわからない金があると税務署が気にする
- 各勘定科目を前年度と比較して大きな増減のある勘定科目をピックアップ
- 極端に増減した勘定科目に注目する
必要経費
経済的合理性で判断。
送迎車がフェラーリなんてもったいない。ではなく
高級リゾートの送迎車であれば、経済的には合理性があるとかそんなもの
利息
お金を借りるために必要なので必要経費に入る
黒字倒産
- 「でていくお金」と「はいってくるお金」を把握していないと利益があるのに倒産することがある
- 「でていくお金」を管理しておくことで、お金が不足しないようにチェックしていく(資金繰り)
- お金が出て行く前にお金が入ってくるシステムをつくる
###- キャッシュフロー計算書
- 1年を通してきた結果、「過去のお金」のことで、今日以降のお金の流れはわからない
- 中小企業で1年という単位で見直してたら資金繰りに間に合わない。意味がない
資金繰り予定表
出て行くお金をターゲットとして絞り込むことで、未来にいくら必要なのかがわかる。
これが意味のある資金繰り表である。
経費削減の落とし穴
バブル崩壊時に倒産しなかった企業は
役員報酬の30%を使わずに残しておいた企業だった。
期間損益のポイント
民法の売上で「動産の所有権が移転するのは、その動産を相手に引き渡したとき」
と書いてあるので、2001年に販売して、2002年に支払われたとしても
2001で販売した場合は、2001年の売上として計上しなければならない
費用収益の原則
費用(そのものを売るために必要だったお金)と収入(得た収益)は対応させましょう
何年も続く費用の計上(減価償却費)
定額法
全体を均一に分割して毎年一定の額を経費にする
定率法
初年度にたくさんの額を設定して、後ろになるほど少ない額を経費にする
生産高比例法
工場でたくさん製品をつくった年はたくさんの額を
あんまりつくらなかったら少ない経費にする
決算書
主要簿である「仕訳帳」と「総勘定元帳」が大切。
会計取引をもとに、仕訳というかたちに変換して仕訳帳に記載
仕訳帳から総勘定元帳へ転記、その総勘定元帳をベースに決算書を作成する。
- 決算書は1年につき1冊
- 決算書は税務署用、銀行用、取引先用など複数あってもいい
試算表
「仕訳帳」から「総勘定元帳」への転載ミスを発見するもの
貸借対照表
「資産」「負債」「資本」を抜き出したもの
損益計算書
「収益」「費用」を抜き出したもの
決算書の読み方
貸借対照表は意味がない。読むべきものは損益計算書。
意味のある読み方
- 同業他社との比較はやめる
- 比較する場合は悪いところだけ見てよくする
- 自社過去5年比較
- 自社月次予算管理分析
- 自社移動年計分析
貸借対照表
社長や企業の性格がわかる
- 借入金と車両運搬費が多い = 見栄っ張り
- 銀行預金の残高が高い - 心配性・投資をしない
- 買掛金や未払金が多い - 現状を見てみぬフリ
- 多額の売掛金がある - お人好し
感想
まとめようと思ったら1冊30分ぐらいでまとめられた。
これはこの書籍が実によくまとまっているからだ。
大人になったら会計の基礎ぐらいはわかってないといけない。
その入門書としてこの本を読み、次に疑問に思ったところ
更に興味のある分野に詳しい書籍を選んでみると良さそうだ。